想いを胸に、旅のつづき──出雲へ
- 故島永幸
- 6月4日
- 読了時間: 2分
平和記念公園で静かに祈ったあの夕暮れ。車に戻ってナビをセットし、北へハンドルを切りました。
向かう先は、念願の場所――出雲大社。広島から出雲までは、約2時間半。この日はすでに広島まで3時間半、車を走らせています。さらに2時間半はさすがに堪えました。私にとってはやはり“遠かった場所”です。
でも、今回を逃せばもう行けないかもしれない。そんな想いが背中を押してくれました。

【稲佐の浜】──穏やかな海と、知らなかった風習
翌朝、まず訪れたのは「稲佐の浜」。神話では、全国の神々が出雲に集まる際に最初に上陸する場所とされています。
朝の浜辺は、思っていたよりもずっと穏やかでした。風も波も静かで、耳に入ってくるのは砂を踏む自分の足音くらい。しばらく海を眺めていると、気持ちが自然と整ってくるような時間でした。
そんな中、ふと見ると、何人かの人が砂をビニール袋に入れているのが目にとまりました。気になって話を聞いてみると、「この砂を出雲大社に持っていき、境内の“ある場所”にある砂と交換して、それを自宅の敷地に撒くとご利益があるんですよ」と教えてくれました。
今回は慌ただしく、事前の下調べをする時間もなく飛び出した旅でしたが、せっかくなので、その風習にならって私も少しだけ砂をいただきました。
【出雲大社】──大きな国旗と、静かな時間の流れ

続いて向かったのが、旅の主目的とも言える出雲大社。この場所を前にすると、気持ちが自然と引き締まります。
境内に入ってまず目に入ったのは、とてつもなく大きな日本国旗。その旗が、ゆっくりと風になびいている光景は、どこか非日常的で、でも安心感のあるものでした。
こちらでの参拝作法は”ニ礼四拍手一礼”日頃のお礼をお伝えし、有名な縁結びの御利益があるように、三人の息子のことをお願いし、お守りとお札を授かりました。
御朱印帳には、いたってシンプルな「参拝」という文字に押印がひとつ。どこで頂いたものかあとで解らなくなるかも知れません。(^^)
稲佐の浜でいただいた砂も、教えられた通り境内の砂と交換しました。
京都の神社のように人混みでごった返すこともなく、ここにはここなりの、違う時間の流れがあると感じました。

こちらには、すぐ前で写真館が営業されていました。こんな素敵な場所で撮影できることが、少しうらやましく感じました。
さて、次に目指すは足立美術館・・・。
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