和装振付と構図の関係
- 故島永幸
- 7月14日
- 読了時間: 2分
大分県写真文化協会主催の和装振付けセミナーを受講してきたことは、以前にも書きました。
講師をされた先生方が何度も口にされていたのは、「教えられた」という言葉。
そう、先生にも先生がいて、教わったことを追求した結果、今があるのだと。
では、振付けのセオリーとも言える美的基準の原点はどこから来たのでしょうか。
そういう視点で考えると、面白いことに見えてきたのは、西洋美術のセオリーなんです。
ルネサンスに始まり、現代へとつながる美の価値観です。

具体的にいうと、黄金分割や三角構図など。和のスタイルが、知らず知らずのうちに西洋美術を取り入れていたのではないか?
とはいえ、黄金分割はフィボナッチ数列として自然界に存在し、無意識のうちに生活の中に根付いていたものです。
同様に、安定感のある三角構図を見て不安定に感じる人はいないでしょうから、当然といえば当然。
美的感覚に洋の東西は関係ないのかもしれません。
ルネサンスはギリシャ・ローマの復興・再生。
日本でいうところの温故知新。
洋の東西を問わず、歴史に学ぶことは大切だということです。
私たちが構図を学ぶのは、ただ型にはめるためではなく、先人たちが試行錯誤の末に磨き上げた美の型を自分の表現に活かすため。
伝統を学び、理解し、そして自分なりに解釈して表現する。
その繰り返しこそが、写真家としての成長だと改めて感じさせられたセミナーでした。
それにしても思うのは、人生に完成はありませんね。
命ある限り、学び続けなければなりません。(^^)
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