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350枚より100枚、心に残る写真を残すために



「写真は数より質」 ― ウエディングプランナーの言葉に共感して

あるウエディングプランナーさんがSNSでこう書かれていました。


「要らない写真350枚に30万払うより、想い出になる写真100枚を持込料払ってでも残すべき」

これをフォトグラファー自身が言うと微妙な空気になりますが、プランナーさんの言葉だからこそ真実味があります。



カット数は本当に多い方がいいのか?

最近も「カット数は多い方がいい」とご相談をいただきました。確かに数が多ければ、その中に気に入った表情があるかもしれないと思われるのも理解できます。しかしプロの立場から言うと、それは正解とは言えません。


カメラには秒間40枚も撮れる連写機能をもつものまで最近は存在します。しかし、後から見返しすと「納得できる」写真がないことは珍しくありません。

むしろ「今だ!」と集中して切った一枚が、奇跡のような写真を残しています。

機械任せでは得られない、時に神がかる人の気迫が勝つ瞬間です。数ではなく質。大切なのは「一球入魂」のシャッターなのです。



和装撮影に欠かせない「振付」

特に和装の撮影では、着物を美しく見せるための「振付(さばき)」が欠かせません。

袖の角度や裾の流れ、立ち姿や手の位置ひとつで、写真の品格が変わります。表情だけではなく、全身の所作が完成して初めて「美しい一枚」となります。


前撮りの際、ただ数を撮れば良いという考えでは、この振付が崩れ、お客様の疲労も相まって美しさが損なわれてしまうのです。




光はすべての写真の生命線

そして振付と同じくらい大切なのが「光の演出」です。すべての写真に光は不可欠です。

一例を挙げるなら。

  • ウェディング:花嫁の表情を柔らかく包む光が物語をつくる

  • ポートレート:光と影の角度が、その人の個性や人となりを表現する

  • 商品撮影:反射や陰影が質感を際立たせる

  • 風景写真:時間帯ごとの光が作品の印象を決定づける


光を考えずにカット数だけを稼いでも、それは「記録」であって「記憶」に残る写真にはなりません。





納品に時間がかかる理由

納品が早ければ親切と思われるかもしれませんが、価値を生む仕上げには時間がかるものです。撮影は「収穫」、現像は「調理」。どんなに良い素材も、調理次第で美味しくも不味くもなります。

私はこの工程を「アートワーク」と捉えています。だから、納品に時間がかかるのは当然のこととご理解いただければ幸いです。



最後に

だからこそ、冒頭のプランナーさんの言葉には心から共感しました。

「数より質こそが想い出になる一枚を生む」

そのことを、私たちフォトグラファーがもっと自信を持って伝えていけたらと思います。 そして、そうした価値観を持ったフォトグラファーが増えることを願ってやみません。

最後にプランナーさんへ――

「ありがとうございます(^^ゞ」


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