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3,000円で募られるカメラマンと、社会が抱える問題


少し前、SNSでライブ主催者が「急募」としてカメラマンを募集している投稿を目にしました。その条件を見て驚きました。なんと報酬は3,000円。

普通に考えれば、ゲネやリハーサルから入ることが前提です。最低でも2日間は拘束されるでしょうし、交通費だってかかります。3,000円では交通費にもなりません。常識では考えられない金額です。



それでも手を上げる人がいるというのが、さらに困った点です。

趣味で写真をやっている人や、そのグループの熱心なファンなら「喜んでやります」となるのかもしれません。

しかし、それを生業にしている者からすると「勘弁してよ…」という気持ちになります。



先日、私が直接請けた案件ではありませんが、似たようなことがありました。

大手企業からの記録撮影依頼。動画とスチールを数日にわたって撮影する内容で、人が足りずに私にヘルプが来たのです。久しぶりに友人たちと一緒に仕事ができると喜んで引き受けました。

私は、長い付き合いのある企業と同じ金額で見積もりを出しました。初めての取引でしたが、依頼をつないでくれた友人の顔を立てるため、また大企業との今後の関係も考えてのことです。交通費は普通に、計上しました。



ところが撮影の1週間前に「キャンセル」との連絡。

理由は「予算が合わない」──提示された予算は、私たちの常識的な見積もりの半額以下だったそうです。その上「他で安くやってくれる人が見つかった」と。

ここで考えるべきことは2つあります。



ひとつは、フォトグラファーやビデオグラファーを押さえるために費やされた時間や、見積もり作成にかかった経費です。大企業は下請けを多く抱えるためか、まるで公務員的な感覚で動いているのでは?と思うことがあります。最初に予算を提示してくれれば、内容の調整や増額の交渉もできたはずです。



京都は東寺の五重塔。木造建築では日本最大の高さ。これを常識的予算の半額で作ってなんて言ってはいないと思います。(^^ゞ
京都は東寺の五重塔。木造建築では日本最大の高さ。これを常識的予算の半額で作ってなんて言ってはいないと思います。(^^ゞ

もうひとつは、有り得ない金額で請け負ってしまう同業者の存在です。「無収入よりはマシ」と考える気持ちも理解はできます。しかし業界全体で見れば、それは自分の首を絞め、結果的に業界全体を衰退させる行為です。以前のブログでも書きましたが、「自分さえ良ければ」という考え方が業界、いえ社会さえも傾かせていることに気づいてほしいのです。










では、なぜ自分のことしか考えない人が増えてきたのでしょうか。私は教育の影響が大きいと感じます。

いまは子どもの頃から「人権」の大切さを教えます。

もちろん人権は重要ですし、いじめは決して許されません。

しかし「人権=自分が一番大切」と受け取られてしまう危うさもあるように思います。

その結果、「誰かのため」ではなく「自分のため」だけに生きるようになり、何かにつまずけば簡単に諦めてしまう。最悪の場合、自ら命を絶ってしまうことすらあります。



でも、もし「誰かのために」と考えることができれば、そう簡単には諦めないのではないでしょうか。人のために生きるからこそ、人生は輝く。自分のためだけに生きることほど、淋しく虚しいことはないのです。

受験勉強や部活で勝つことだけを目的とせず、人生で一番大切なことを教えて欲しいと思わざるを得ません。 知識を教えることよりも、魂を育てていることを忘れないで欲しいです。

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