「親バカ」を脱却せよ!プロが実践する自身作品の「セルフクリティーク」5ステップ
- 故島永幸

- 13 分前
- 読了時間: 3分
なぜ、自分の写真は「客観的に」見えないのか?
前回、世界基準の「8つの評価指標」をご紹介しました。しかし、これを自分の作品に当てはめようとすると、一つの大きな障害にぶつかります。
それは、フォトグラファー特有の「親バカ」現象です。
撮影時の苦労、モデルとの楽しい会話、奇跡的に差し込んだ光への興奮……。写真を見るたびにその記憶が蘇り、無意識に「思い出加点」をしてしまうのです。しかし、審査員やお客様にはそんな背景は一切見えません。
そこで必要になるのが、感情を切り離し、自分を「外部の厳しい審査員」だと思い込むためのセルフクリティーク(自己添削)の技術です。
ステップ1:最低3日は「寝かせる」
撮った直後の写真は、脳が興奮状態で冷静な判断ができません。 撮影から最低でも3日、できれば1週間はデータを見ない期間を作りましょう。
記憶が薄れた頃に見直すと、「なぜこの構図にしたんだろう?」「背景のこのゴミに気づかなかったのか」といった欠点が、まるで他人の写真のように浮き彫りになってくるはずです。
ステップ2:プリントして「3メートル」離れる
PCモニターの光は美しく、細部まで見えすぎるため、本質を見失わせます。 まずは安価なプリントでもいいので、紙に書き出しましょう。そして、それを壁に貼り、ある程度離れて眺めてみてください。
インパクトはあるか?
視線が主題へスムーズに誘導されるか?
離れて見ることで、ディテールに惑わされず、写真の「骨組み」を評価できるようになります。 ステップ3:あえて「モノクロ」にしてみる
色は非常に強い情報を持っており、時に構図やライティングの甘さを隠してしまいます。 一度、モノクロに変換してみてください。色という「お化粧」を剥ぎ取った状態で、「光の方向性(奥行き)」や「明暗のバランス」だけで成立しているかを確認するのです。モノクロでも魅力的な写真は、基礎体力が非常に高い作品と言えます。むしろモノクロの方がより輝く作品である可能性も秘めています。
ステップ4:8つの指標で「スコアシート」をつける
前回紹介した8項目(インパクト、物語性、技術など)を、例えばそれぞれ10点満点で採点します。 ポイントは、「どの項目が極端に低いか」を見つけることです。「技術は8点だけど、物語性が2点だな」と気づければ、次の撮影で何を意識すべきかが明確な課題に変わります。
ステップ5:世界一の作品と「並べて」比較する
同ジャンルの世界最高峰の賞(WPCやIconの入賞作など)をモニターに表示し、自分の作品と交互に、あるいは並べて見てください。 「何が違うのか」を必死に言語化しましょう。構図か、物語を語っているか、あるいはスタイリングやライティングの細部か。「差」を認めることが、上達への最短ルートです。
結論:一人の限界を超えたいあなたへ
セルフクリティークは、自分を傷つけるためのものではありません。アーティストとしての「熱い心」を、プロとしての「冷徹な目」で導き、作品の純度を高める作業です。
とはいえ、どれだけ突き放しても、自分一人の視点にはどうしても限界があります。自分のクセというのは、自分では一番見えにくいものですから。
「いくら見直しても、今の自分に何が足りないのか分からない」 「世界基準の視点で、プロの意見を聞いてみたい」
そんな時は、私のサロンの門を叩いてみてください。(^^) 私がこれまで培ってきた世界基準の視点、そして15年以上の審査員経験をフル活用して、あなたの作品をクリティーク(添削)します。
馴れ合いの「賞賛」ではなく、次の一歩を踏み出すための「学び」。 そんな刺激的な時間を、共に過ごせるのを楽しみにしています。
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