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写真表現の原点。プリントの重要性。

更新日:1月4日


ファインアートプリント

年の瀬は、慌ただしい日々でした。 通常の納品業務はもちろんですが、「iconAward」のコンペに向けた作品の出力作業をしていました。



データのみで審査されるコンペとは異なり、プリント提出が必要な審査では、当然ながら「プリントの質」そのものが極めて重要になります。 モニター上では気にならなかった部分が、紙に定着させることで露わになることも少なくありません。

しっかりとディティールを見せるための適切なシャープネス処理や、階調(グラデーション)を美しく繋ぐためにあえてノイズ(粒状感)を加えるなど、緻密な調整を行っています。



そして、その表現に最適な「ペーパー(用紙)」の選択も必須です。

今回、ある作品には明確な狙いがあり、コンペ応募用としては初めて採用するペーパーをチョイスしました。 出力直後の結果は概ね良好に感じたのですが、従来愛用しているペーパーと比較して検証したところ、どうしてもシャドウ(暗部)の階調に問題が残りました。これは、データ上でコントロールすると問題は解決すると思いましたが、紙の製造上の問題でベタな色に対して適さない表現もあり、結局今回の新しい試みはお蔵入りとなりました。

プリントには、モニターとのカラーマッチングなど難しい側面が多々あります。しかし、「ホンモノのプリント」が放つ美しさは、モニター上の画像とは比較になりません。

現物のプリントを見て審査を行うコンペは近年少なくなってしまいましたが、欧米ではその文化が色濃く残っています。 写真を真に愛する人たちが、こうした場を守り続けてくれていることは本当に有り難く、感謝の言葉しかありません。

いつか日本でも、プリントの美しさを問う国際的なコンペが開催されることを願ってやみません。


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