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ポートレートの肝はポージングにあらず。


オフライン・サロンの3日目は、レタッチをテーマにした講習会を行いました。メンバーの皆さんに事前に提出していただいたJPEGデータをもとに、現像の方向性と絵の完成度を一緒に評価していきます。

そして、同じ写真を私がRAWデータから仕上げて比較します。「視線誘導」を意識してレタッチ・現像した作品と、各メンバーの仕上げとの違いを見比べることで、印象がどれほど変わるのかを体感していただきました。



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提出頂いたポートレートは、安易と思えるポージングが見られました。意味の無いポージングからは“物語”が生まれません。実は、多くの方が「ポージング=形」と考えてしまい、本質を見落としがちです。

しかし、本来ポージングとは、「そこに写る人物の物語や背景」から始まるもの。どんな人で、どんな思いを持ってそこにいるのか──写真を見た人が想像したり、物語を考える。そのための一つの要素がポージングなのです。



講評の中では、取材の延長で撮影されたあるプロフィール写真も提出されていました。写真そのものは完成度が高く、技術的には合格点でした。しかし、その人物が持つ“地位”や“背景”を表現するには、ファッションや、空間が、ややミスマッチだったのです。

誰もがファッションに明るいわけではありません。だからこそ、私は事前のディレクションの段階で、コーディネートについても確認をして、必要と思われる時はアドバイスをします。

また、被写体の周囲に写り込む家具や室内空間も、写真の雰囲気に大きく影響します。取材撮影などでは限界もありますが、それでも私は「撮影までの時間を使って、最善の演出を模索する」ことを大切にしています。



絵画は、その一枚を仕上げるのに膨大な労力と時間がかかります。だからこそ、構図やポージングも慎重に、意味を込めて決定されます。

私たちフォトグラファーも、シャッターを切る裏側にある「意図」や「構築力」を大切にしたいものです。そんな思いを込めて、今回の講習では、レタッチ以外にも多くの視点を共有しました。



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こうして3日間(または2日間)にわたって開催したオフライン・サロンは、無事に終了しました。次回は10月に東京での開催を予定しています!

なお、オフライン・サロンは特別な理由がない限り【無料】です。オンライン・サロンのメンバーであれば、どなたでもご参加いただけます。

いいでしょ!?(^^)

「面白そう!」「学んでみたい!」と思った方は、ぜひご参加ください。 👉 申込みはこちらから!

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