究極の黒 ― フォトグラファーが注目する無反射塗料
- 故島永幸
- 1 日前
- 読了時間: 2分
「ブラック企業」ならぬ、黒の研究者
Xを眺めていたら、興味深いメーカーさんを見つけました。その名も「暗素研」。
自ら「ブラック企業」と名乗っているのですが、研究しているのはまさに“究極の黒”――無反射の黒塗料です。
Xでは「使い道おしえてください」と書かれていました。w
無反射の黒がもたらすもの
「黒」は写真や印刷物にとってとても大切な色ですが、実際には光が当たると反射してしまい、黒が締まらないことがあります。
雑誌のページでも、黒い部分に光が反射すると文字が読みづらくなりますよね。
この塗料を使えば、そうした反射による「黒のにごり」から解放されるのです。
実際に印刷用途にも使えるみみたいで、メジャーや定規が作られていて、目盛りも視認性が向上しています。
フォトグラファー視点での可能性
私たちフォトグラファーにとっても、これは非常に重要なことですが、すでに30年も前からカメラ内部には使用されているみたいで、お世話になってた様です。
他に使い道を考えると、バック紙に使えば、ライトの反射によるムラを解消できます。
モノクロ写真で重要な階調表現がきちんと再現できれば、プリントのクオリティは大きく変わるでしょう。(と言っても、ベタで塗る黒じゃないので難しさは想像できます。またドットの大きさも同様に)
もちろん、写真用途で使うには耐光性(色の持ち)がどの程度あるかも重要です。これらがクリアできれば、まさに革命的な素材になるかもしれません。
希望
文化財の保存から、印刷、工業製品、そして写真まで。「究極の黒」を追求する技術は、多くの分野に可能性を広げてくれると感じました。
フォトグラファーにとって「黒を制するものは作品を制する」と言っても過言ではありません。暗素研さんの研究、今後も注目していきたいと思います。
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